核融合炉実現を目指したトリチウム研究の新展開核融合炉実現を目指したトリチウム研究の新展開
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略称/核融合トリチウム 領域番号/476
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科学研究費補助金 特定領域(核融合トリチウム)
第1回  C班 研究打ち合わせ会
議事録
日時:平成19年10月19日
場所:キャンパス・イノベーションセンター東京 2階 多目的室2

参加者
C01班 :  山西敏彦(日本原子力研究開発機構JAEA),林 巧(JAEA),
杉山貴彦(名古屋大),原 正憲(富山大)
C02班 :  波多野雄治(富山大),大矢恭久(静岡大),小田卓司(東大),
中村博文(JAEA),朝倉大和(核融合科学研究所NIFS)

プログラム
午前
10:30-12:30 班長 挨拶(山西)
(1) C01班の目標およびJAEA・静岡大における研究(山西,林)
(2) 名古屋大学における研究計画(杉山)
(3) 富山大学における研究計画(原)
(4) C02班の目標および富山大学における研究(波多野)
午後
13:30-16:30 (5) 静岡大学における研究計画(大矢)
(6) 東京大学における研究計画(小田)
(7) NIFSにおける研究計画(朝倉)
(8) JAEAにおける研究計画(中村)
16:30-17:00総合討論
17:00閉会


議事内容

(1) C01班の目標およびJAEA・静岡大における研究(山西,林)
山西氏よりC01班の全体計画が説明され,トリチウムを安全にシステム内に閉じ込める上で,高濃度トリチウム水による閉じ込め容器材料の腐食挙動の解明と水・有機物状トリチウム処理技術の確立が重要な課題であることが示された.その後,以下の研究課題について詳細が説明された.
1. 高濃度トリチウム水による材料腐食挙動の解明(長期的材料健全性の評価 および電気化学的アプローチなどによる腐食機構の解明)
2. 固体電解質を用いたトリチウム水分解技術の開発研究
3. 吸着材を用いた同位体水分離技術の開発研究
課題1については,林氏より実験計画についてさらに詳細な説明があった.本研究における実験条件と核融合炉で想定される環境との関連について質問があり,「ブランケットの周辺であるが,高温,高圧は想定していない.」との説明がなされた.

(2) 名古屋大学における研究計画(杉山)
水-水素化学交換法による水素同位体分離について概略説明があり,以下の点が課題であることが提示された.
1. 処理流量の増大
2. 分離性能の向上
3. 分離性能の解析
4. 触媒活性の測定
特に分離性能の解析では,従来の半経験的な手法ではなく,計算のみで分離性能が予測できる新たなモデルが提案された.また,カールスルーエ研究所(ドイツ)と  共同で進めている大型カラムを用いたトリチウム分離実験の計画が紹介された.
・FZKの研究体制と触媒の詳細について質問があり,日独の触媒の調製法の違い等が議論された.

(3) 富山大学における研究計画(原)
金属薄膜を透過障壁とした有機高分子中のトリチウム水の透過挙動に関する研究計画が紹介された.以下の指摘がなされた.
・ 天然ゴム等のグローブ用のエラストマーのトリチウム水透過は,安産管理上重要である.
・ 過去の知見の整理が必要.
・ 金属膜と有機高分子の界面でのトリチウムの挙動は学術的に興味深いが,測定手法等の検討課題がある.
・ 複雑な形状への金属膜のコーティング法の開発も重要である.

(4) C02班の目標および富山大学における研究(波多野)
C02班の全体計画が説明され,高温配管からのトリチウム透過漏洩を抑制する技術の確立と,使用済みプラズマ対向材料およびトリチウム閉じ込め容器材料からのトリチウム脱離機構の解明ならびにそれに基づく除染技術の開発が重要であることが示された.その後,富山大での研究課題として
1. 金属材料からのトリチウムの放出速度と化学形の評価
2. 長期間トリチウムにさらされた金属材料の健全性
3. トリチウム水蒸気からの金属中へのトリチウムの浸入
4. 有機材料中でのトリチウムの同位体交換    が提案された.
・ コンクリートなど建物の構造材等からのトリチウム除染技術を研究対象とするのか,という質問に対し,科研費での研究であるので広く浅く研究を進めるよりは,上述の材料に対象を絞り,機構の解明などを含めた学術的な面から深く研究を進めるべきという議論がなされた.
・ 例えばITERの設計の変更などで,せっかく取ったデータが無駄になるような  愚をおかさないよう注意が必要であり,そのためには基礎的な材料で研究を進めることを検討すべきという指摘があった.

(5) 静岡大学における研究計画(大矢)
酸化膜を有する金属表面でのトリチウムの捕獲・脱離に関する研究計画が報告された.酸化膜の物理化学的特性を理解するために,種々の分光法を用いて研究を進める計画が提案された.
・特定研究をすすめる上で静岡大の現有する測定装置が,どのような表面過程の解明に寄与していくか整理する必要があるという指摘がなされた.

(6) 東京大学における研究計画(小田)
材料表面でのトリチウムの吸脱着・同位体交換挙動を分光学的に測定し,表面分子種の振動状態と関連づけて解明を行うことが示された.この際,測定と量子化学計算の両面から検討を行うことが説明されると共に,光励起による表面トリチウムの除染についての可能性が議論された.
・ラマン分光分析装置を整備することが計画されているが,測定できる表面化学種や測定可能な濃度および深さを十分に検討する必要があるとの指摘がなされた.

(7) NIFSにおける研究計画(朝倉)
まず,大型ヘリカル装置LHDの重水素実験において発生するトリチウムの管理方針について説明があった.作業者の安全を確保する上で,大気開放時に炉壁から放出されるトリチウム量の評価が重要であり,C02班で取得されるデータが重要な基礎データになることが示された.また,LHDが実験室レベルで取得されるデータの実機への適用性を評価するための重要なプラットフォームになるとの提案がなされた。以下のような指摘・議論があった。
・大型実験装置におけるトリチウム挙動を解明することは非常に重要であり,どのようなデータがLHDから得られるのか,他の大型実験装置との関連も含めて議論された.C班の研究とLHD計画との緊密な連携が必要であるとの合意がなされた.

(8) JAEAにおける研究計画(中村)
金属酸化物による透過防止膜についての研究課題が示された.中でも透過したトリチウムの化学形の測定と各種酸化物の透過防止膜への適用性の評価を行うことが述べられた.以下の指摘・議論がなされた.
・ 透過防止膜材料を酸化物膜に限定する必要はない.
・ 酸化物中の水素同位体の存在状態を東大や静岡大等と連携して調べることも有意義である


総合討論
・ 成果発表および情報発信について,まず個人で個々の成果について積極的にマスコミ等に情報提供し,その後,班長がとりまとめを行うことが確認された.
・ C班の運営によりトリチウムシンポジウムを開催することを検討する.
・ トリチウム資料集の作成およびITER設計のトリチウムマニュアルへの貢献を念頭に置いて研究を進める.
・ C01班とC02班は関連する項目も多く,両者の区別を厳密にするよりは,むしろ連携して成果を挙げることを優先すべき.
・ 2008年の来年の2月か3月に次回のC班ミーティングを行う.

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